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2009年11月14日

コラム2 消防団を自分の意思で辞めることはできるか?

消防団って活動が大変だし、独特のルールや体育会系の雰囲気なんかがあってなかなかなじめない人も多く、活動が嫌で嫌でしかたない人も多いです。

消防団を辞めたい人はたくさんいます。

だいたい班員の半分ぐらいは、活動なんかそっちのけ、操法など叱られなければそれでいい、ただ早く辞めるにはどうしたらいいかばかり考えているような気がします。

でも自分の意思で辞められるかといえば、かなり厳しいのが現実です。

そのため、消防団が嫌で気が狂う人や、消防団を抜けられないことが自殺の原因の一つにもなることもしばしばあります。


嫌になったから辞めたいと言えば、まず先輩達の激しい説得がはじまります。

もうはなから辞めさせるつもりなどさらさらないといった感じで高圧的に無理にでも留まるよう説得されます。

いくら話しても無駄どころか、たとえ自殺するぐらい嫌でもあの手この手で強引に引き止められることは分かりきっていますから、どうしても辞めたい人は、消防団に来ることができなくなります。

消防団に出ないと隣近所から激しく罵倒され、家庭内でももめます。家庭崩壊の原因にもなります。

そして、ものすごい侮蔑を受けます。

情けない奴、消防団すらつとまらないロクデナシと陰口をたたかれ、集団無視や陰湿ないじめへと発展する可能性も否定できません。

誰もが大変な思いをして活動している中で、自分の意思で辞めようとするわけですから、相当な覚悟が必要です。

消防団を辞め激しい差別と聞くに堪えない罵倒を受けるぐらいなら、どんなに嫌な組織でもがまんしてやっていたほうが楽ではないかと感じるほどです。

田舎の消防団では絶えず人手不足で悩んでいます。

だから、嫌で抜けられては、先輩達はいつまでたっても退団できません。

消防団を辞めるということは、自分の重荷を他の誰かに転化することにつながります。

だから退団を口にすると、まるで鬼の子を見るようににらみつけられるのですね。

田舎に住みながら、消防団を自分の意思で辞めるのは並大抵のことではありません。

ただ、ここでは田舎の消防団を例に書いてみました。

このあたりも都会の消防団は比較的、融通が利くようですがね。


そしてどうしても消防団を辞めたくなったら、やっぱり引越ししかありません。


私の班の例を言いますと、

昔ヤンキーの兄ちゃんが、嫌でやめましたが、彼は消防団を辞めたというより、自分の父親とケンカして家を飛び出し、そのまま帰ってこなかっただけのようです。

他には精神に異常をきたしたため例外的に退団が認められたケースや、

やってはいけないことをしたために消防団を追放され気が狂ったケース、

辞めたのはいいが、外を歩けなくなってしまったケースなどなど、

自分の意思で消防団を辞めた場合、まず健常者ではいられません。


お役逃れをした自主退団者に対する同年代男性の憎しみもさることながら、自分の意思で消防団を辞めた人間に過酷な制裁措置をほどこすことによって消防団組織を維持している現状もあります。

考えれば考えるほど厳しい世界です。

まあ、田舎なんかに住むものじゃないですね。


消防団を辞めるのも勧誘を断る時同様、

どうしても嫌ならその地域を出て都会に住む。

経済的な理由などからそれができないなら、がまんして消防団活動をする。

それが田舎の現実です。


消防団はそれほど過酷な組織ですから、

少しでも快適に過ごすために人間関係には細心の注意が必要です。

また、つらい活動も少しでも楽しく行えるようあれこれ考えていく必要があります。

辞めることばかり考えるのではなく、少しでも楽に活動できるように考える。

そんな姿勢が求められていると思います。


そして消防団では、まず失敗しないこと。

そのためには何も新しいことはしないこと。

何も自分の意思は表さず、ただ建前だけを述べ、仮面をかぶってすごすこと。

功績など考えずただ無難なことを行うこと。

そして都合が悪いものには目をつぶり、見ざる言わざる聞かざるの精神でじっと耐えること。

凡庸で目立たないことが大事です。

消防団は上意下達の組織、上の賢い人たちが善処してくれることを祈りましょう。

組織の発展など危ない思いをしてまで消防団員が考えることではありません。

ただ嫌なことには反対し、従わざるを得なければ従う。

辞めることができない組織で辞めざるをえない状況に追い込まれるほど恐ろしいことはありません。

そうならないことを第一に考えるのが消防団員の務めです。


でもどうしても辞めたくなった時はどうするか?

人に相談すればどうにかなるとか言いますが、たいていのことは人に相談すればするほどもめるだけ。ただ混乱するばかり。

そもそも聞くつもりがない相手に相談するのは時間の無駄。

辞めたいときは、先輩に辞表をたたきつけ、村を出て行くしかないようです。

世の中は厳しい。

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Posted by 三河ネコ at 20:00│Comments(8)第六話~第十話
この記事へのコメント
こんにちは。
Uターンで地元に帰ってきたら、みしらぬ地元のおっさんから「来年からよろしく!」とわけわからず消防団に勧誘されました。

こちらのコラムをたまたま見たのですが、すごい組織もあるんですね。
僕は体育会系と真逆なので入団したって勤まらないなあとひしひしと感じました。

田舎の人ってそんなに近所の目が怖いものなんですかね。
別に陰口たたかれようがほっとけばいいのに、と思うのですが。
僕は他市に勤めて出ているので近所の人に嫌われたって仕事にも支障はないですが、自営業だと大変なんでしょうかね。

いずれにせよ、気が狂わないと辞められない組織って異常ですね・・・私なら民事で損害賠償請求しちゃうかもです(笑)
Posted by 田舎もの at 2010年04月11日 17:07
>田舎ものさん
最初は優しく勧誘されますが、入ってみるとけっこう厳しい組織だと思います。

でも、それも田舎に暮らすことを覚悟したのなら、人生勉強かもしれません。

また一方で、人情の温かみや楽しいつき合いなんかもあります。

組織のアメとムチであって、厳しさがなければ人情も馴れ合いになってしまいます。

一概に悪いとは言えませんね。

田舎は閉じられた環境ですから、他人の目は恐ろしいです。

くれぐれも村の掟に逆らわないように。

掟を破ると恐ろしいですよ。
Posted by 三河ネコ三河ネコ at 2010年04月27日 20:25
引っ越しをしてやめるときには「こんな時代錯誤な田舎組織、ばかじゃねーの」って怒鳴ってやればいいんですよ。
なにか言われたら「東京では○○が常識なんで」といいはって、話をかみあわせない
Posted by ゼット at 2011年01月30日 13:55
消防団辞めたよ。
消防本部に一式持ってて終わり。
何人か家に来て騒いだみたい。
迷惑な組織だよ。
やる気がないからやめたけどね。
Posted by タマちゃん at 2013年08月21日 21:06
今まさに辞めるといって揉めてる最中です

辞める旨を伝えると、会社に行って社長か上司と話して消防団の活動を認めさせると脅されました

来られても警備員に止められるだけなんですけどね…(笑)

仕事優先でいいと言われたのにそこまでするとは異常としかおもえません

長期の出張中にお祭りの警備やら鐘を鳴らしにこいだの言われ、自分らはただ酒飲んでふんぞり返ってるだけですし、やってられません

お金の問題で実家を出られないし、詰所もないですから服など置いていけないし、辞める理由をみんなの前で説明しろって言われてます

どうしたらいいんですかね?
Posted by さかなくん at 2015年12月27日 08:01
21世紀になってまでこの村社会っぷり。
こんなことやってるこの国が心底恥ずかしい。
Posted by 現代人 at 2015年12月31日 06:59
自治会の会議で成り手が居なかったので入りました。
世代のギャップを感じます。お酒が飲めない人も居ますし、風俗嫌いな人も居ます。国からの報酬を全てプ―ルして幹事が旅行の行き先を決めたり、ただでお酒が飲めると言っても、飲めない人も居るし、当たり前ですが活動中は飲めません。消防なので24時間365日活動中とも考えられます。
一昔前はお酒飲めなくても、無理に飲まされてた事も今より多かったみたいですし、性に対する考え方も少し違っていたように思います。今の世代の人が昔の価値観をそのまま押し付けられたらノイローゼになる人も居ると思います。
先日も若い子が消防車擦って、班長に怒鳴られて来なくなりました。
消防団内部の事は外に筒抜けです。
自治意識が弱まっている昨今消防団員の確保はかなり課題となっていると思いますので嫌なものの擦り合いになっている感も有ります。各自治体2名の要員が確か国からの要請?で有ります。
他の要員が居なければ辞められないのが現状ではないでしょうか。
自治意識の低下、自治会の参加者の減少も要因だと思います。
全国各地に消防団が有るので地域によっても組織のありかたや考え方は違うのではないかと思います。ただの分団員なので全体像は何もわかりません。
大規模災害が起きた時に警察、消防署、自衛隊、が知り得ない地域の細やかな情報を活用して救助に当たれるのは消防団だと思います。長々とすみません。
Posted by とある消防団員 at 2016年01月12日 06:48
入団したけど、度重なる寝坊で分団長を怒らせて消防団を追放された。3ヶ月もたんかった。
操法大会の開会式での偉いさん方の長話の途中で、「貴重な休みを割いて出てきてやってるのに、くだらない話を1時間も聞かせるな。舐めてんのか?アホらしいから、消防団なんかやめるわ」って、列を勝手に抜けてズカズカ出てったよ。
後で自宅に分団長から怒りの電話がかかってきたみたいだ。分団長からも親からも「恥かかされた!」と説教くらったけど、「消防団なんてのはボランティアだろ?出たい時に出て、すっぽかして遊びたい時は遊びにいく。訓練に出るも出ないも俺の勝手。すべて俺の機嫌次第だ。文句あるか?どうしても出て欲しいなら、1000万持ってこい」とDQN発言をして、分団長を煽ってやったら、
向こうから「お前みたいなのはもう来なくていい!こっちから願い下げだ!」と追放してくれたよ。
Posted by 元消防団員 at 2016年01月14日 04:47
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